皆様(。・ω・)ノ゙ コンチャ♪
今日は風が強く
工場のなかがゴミだらけに
なってしまいまいした。
工場内を掃除機かけてると
ゴミに交じって桜の花びらが多数。
なんか春やね~( ^ω^ )
なーんて思ってたら
午後から更に風が強くなり
工場内の置いたあった部品は吹っ飛んでいくし
外のバケツはものすごい速度で
転がっていくわでエライ事ですわ…
仕事より片付けの方が大変だった
オイラです(´・ω・`)
今回はHCR32スカイラインの
バッテリー移設作業です。
本来HCR32のバッテリー搭載位置は
極々一般的なエンジンルームの右前にあります。
これを移動してしまおうって事です。
このHCR32のオーナー様は使用は
サーキット走行がメイン。
基本的に重量物はフロントタイヤより前にあると
挙動に変化がでます。
ましてHCR32は重い6気筒エンジンを積んでいるので
動き方がフロントヘビーな感じになる訳です。
この時代では優秀なマルチリンクがフロントの足に
なっているので、そこまで足回りに不満が出る事も
ないのですが、それは街乗りのお話。
サーキット走行をすると、そんなネガな動きが
躊躇に出てしまいます。
フロントの重量物っていったら外装以外は
主にヘッドライトやバッテリー。
ヘッドライトも純正だとプロジェクターの
ガラスヘッドライトで重いライトになります。
これをN1ライトに変えると軽くなります。
が、所詮元々あるヘッドライトを軽い物に
チェンジしても効果は期待できる程のものでは
ありません。
ボンネットをFRPやカーボンにすると
けっこう軽くできるけどね。
この車両は既にボンネットはR用のアルミで
フェンダーはFRPになってます。
まさかヘッドライトの搭載位置を動かす訳にも
いかないので安易に移動できるバッテリーを
移動しちゃおうってすんぽーですわ。
よく勘違いされる方がいらっしゃるのですが
今回のバッテリー移設は
あくまでも挙動の安定のため。
決して軽量化のためではありません。
むしろ延長するケーブル等の重量で
重くなってると思います。
軽量化のためにバッテリー移設する方法も
あるのですがそれはまた意味合いが
変わってきますね。
とりまフロントにある重いバッテリーを
移設するだけでもハードブレーキング時や
高速コーナーを旋回中の動きなど
体感できる程の効果があると思います。
では早速作業を進めていきましょ。
ケーブル
よくネットやDIYでバッテリー移設する方で
聞くのがケーブルをオーディオ用のケーブルを
使ったりバッテリージャンプケーブルを使ったり
しますね。
それもダメって訳でもないのですが
バッテリーが一番負荷がかかるのがエンジン始動時。
要はセル回してる時なんです。
あれって想像以上の電圧かけてるんですよ。
あとはバッテリーから電気を供給したり
オルタからの発生電力をバッテリーに蓄積したり
するので信頼できる製品で容量より少し太めな
(スクエア)ケーブルでないといけません。
あんまり極端に太くても重量増になりますが
ここのケーブルはオーバーキャパくらいが
いいですね。
当店はどんなケーブルを使うかは
企業秘密ですが船舶用のケーブルを使用しております。
オーディオ用のケーブルなんかは
太くみえても中身の銅線は意外に細かったりするのです。
(どうしてもオーディオ用を使うならこの辺をチェックしましょう)
船舶用のケーブルでも元々延長用なので
中身の銅線もガッツリ太いのです。
なかなか手に入りづらいですが
この辺は当店では妥協しません。
ここのケーブルを何を使うかによって
エンジン始動のセルの周り方が違います。
余談ですが
当店のお客様でDIYでバッテリー移設して
ケーブルをバッテリージャンプ用を使ったら
燃えました。
すぐに気づいたので
内装が少し焦げ付いた程度で済みましたが
下手すりゃ、いや下手しなくても
車両火災になります。
ケーブルも適当に通したり
きちんと保護剤を巻いてないとケーブルが動いたり
何かに接触して被膜が破れたりしてショートし
火が出るパターンもあります。
ケーブル装着
エンジンルームから室内にケーブルを仮で
はわせ長さをチェックします。
リアシートの左側の足元にチラッと見えるのが
バッテリーボックスです。
今回はオーナー様の要望でリアシートは
そのままで、尚且つ助手席のシートは
十分に使えるようにといった要望なので
ここに決めました。
ベース作り
ボックスを搭載する位置が決まったら
その場所のアンダーコートを剥がします。
なぜここの場所にしたの?って思う方も
いらっしゃると思います。
トランク内でもいいんじゃないの?とか
運転席側じゃダメなの?って思う方もいると
思います。
まぁ机上の話になりますが
R32型のスカイラインの構造は
リアタンク方式をとっています。
要は燃料タンクが一番後ろって事ね。
トランクのスペアタイヤ入れておく真下あたりに
燃料タンクがあるって訳ですわ。
先ほどもチラッと出てきましたが
重量物はタイヤより先にあるとダメって
ありましたが、これはフロントに限っての話ではなく
リアも同じなのです。
FR車ベースですとリアのトラクションがキモに
なってきます。
重量物が後ろにあるのがトラクションの要因に
なるのですが後ろ過ぎはダメです。
基本重量物はホイールベース内に
収めるのが基本です。
運転手はもちろん重い物は室内にってね。
マスの集中です。
今回のバッテリー移設も
主にこれが狙いです。
スカイラインで言うとR32はリアタンク。
R33からは中央タンク(リアシート下あたり)
シルビアで言うとS13はリアタンク。
S14からは中央タンク。
どっちがフレームの性能がいいか、
どっちがトラクションがかかるって言ったら
言うまでもないと思います。
トランク内の何処に置くかにもよりますが
元々重量物のタンクがあるのに
リアの重量を増やしても意味がないので
今回は室内に移設する方法をチョイスしました。
バッテリー設置位置は
本当はリアーシートを取り外して
ちょうどリアシートの左の座面下あたりが
ベストなんですが
リアシートを外したくないと言う要望なので
この位置となりました。
ちょいとタック位置の話が出たので補足。
このタンク搭載位置によっても
フレーム強度や設計の時期もあって
よく言われるのが「32前、32後」
R32より前に作られた物や同時期に作られた物は
32前。
R32より後に作られた物は32後って言うんです。
R32を境にフレームは変化、改善されていったって
事なんですね。
この辺りの話は某漫画で紹介されているので
けっこうみんな知ってると思います。
オイラは競技系の鈑金屋(ボディ屋ですね)に
以前教えてもらいました。
このフレームやプラットフォームの話は
ちと色々複雑でいろんな意味合いもありますので
興味がある方は調べてみてください。
今回は長くなっちゃうんでこの辺で割愛します。
さらに余談の余談ですが
タンクがリア搭載なのにコーナリングマシンって
言われてるのがFD3S。
世代的には32後になりそうですが微妙ですね。
だから一概にタンク位置がリアだからダメって
訳でもないかも知れません。
でもFDの純正タンクを取っ払って
リアのストラット間のあたりに安タン積むと
えらいトラクションがかかるって聞いた事も
あるし。
オイラにはよーわからんww
バッテリーボックスを取り付けるのに
アンダーコートを剥がし床の凸凹をハンマリングし
平らに仕上げていきます。
こんな感じ
ここのパネルの板厚が薄いので
簡単に平らに出来ると思ってたら意外と大変。
キレイに平らに仕上げるのに苦労しました。
穴は元々空いていた穴です。
メクラキャップがついていたところです。
ここをエア抜きの穴に利用します。
仮付け
ボックスを使用しない設置法もありますが
しっかりとしたボックスを使用していないと
バッテリー移設、特に室内の場合は
車検に通りません。
サーキット専用車ですが車検もあって
ナンバー付き車両なので
今回は専用のボックスを使用しました。
アルミ製で蓋は開口するタイプです。
ボックスを設置しても蓋が空かなくては
意味がないので設置位置には
慎重になります。
使用するバッテリーはシールドタイプが
良いのですがシールドバッテリーでも
エア抜きを設置した方がいいので
特にどんなタイプでも大丈夫かと思います。
今回はパナのバッテリーでカオスを使用しました。
個人的にはあまり好きではない
バッテリーなんですがね。カオスは安い方のはダメです。
高いグレードの方なら抜群に良いですね。
マジで高いけどww
固定
バッテリーボックスを固定し汎用の部品を
使い固定、絶縁します。
主にサーキット使用のスカイラインなので
普段は特に乗りません。
バッテリー上がり防止の為にマイナスキルスイッチを
追加設置しました。
ギリだわー
設置位置は本当にギリギリです。
何度もシートを付けたり外したりして
クリアランスを見ます。
エンジンルームから引っ張ってきたケーブルも
保護剤を巻き干渉の無い場所を通して設置します。
シートなどを戻して完成です(*^^)v
試しにエンジン始動してみましたが
純正位置にバッテリーがあった時と
全く同じセルの回数でエンジンが始動します。
変わりないエンジン始動は
バッテリーが新品になった事もありますが
ケーブルのお陰だと思います。
すっきりんこ
バッテリーがあったところはスッキリしました。
バッテリーの手前にあったオイルキャッチタンクが
バッテリーが無くなってしまったので
振動を拾うようになってしまいました。
なので振れ対策をしておきました。
パカっとね
シートがあっても
ばっちりボックスを開閉できます。
う~~ん、とってもスマートw
ケーブルも無駄に長くしても効率が悪くなるだけだし
重量もかさばるので必要最低限の長さにしてあります。
(少し余裕もってるけどね)
これで挙動が安定し
楽しいサーキットライフが堪能できれば幸いです。
それこそサーキット走行やスポーツ走行を
目的としなければバッテリー移設は
おすすめしません。
リスクが増えるだけだけですから。
逆を言うと
サーキット走行やスポーツ走行にとっては
とても有利になります。
今回は遠方からのご依頼
(人''▽`)ありがとうございました。
それでは
(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪